佐野らーめん会 Sano Ramen society
佐野市内には昔からラーメン店が多く、昭和初期に人口が約5万人だった街に160軒近いラーメン店がありました。また、当時佐野の主な産業であった繊維業に従事していた職工さん(お母さん方)や、その忙しい家庭の食事に、すぐに食べられるラーメンの出前が利用されていました。佐野においてラーメンは佐野の産業を支える食べ物であり、佐野の人々にとって生活に深く根付いた愛着のある食べ物でした。
このような背景から、佐野では美味しいラーメンを提供するラーメン店が多かったので、昭和63年に「多くの人に美味しい佐野ラーメンを食べてもらいたい」という想いで、市内のラーメン店が集まって「佐野らーめん会」が発足しました。
当地ではしょうゆベースの澄んだスープにコシのあるちぢれ麺を提供している店が多く、それぞれの店が工夫を凝らして切磋琢磨してきました。人々の生活に密着してきたラーメンですので、毎日食べても飽きの来ないさっぱりとした味が特徴です。
当時の「佐野らーめん会」に加盟したラーメン店には、伝統的な製法である青竹を使った手打麺を提供する店も、機械打ちの麺でも美味しい麺を提供する店もありました。現在も店によって様々な食感の麺があり、またスープについてはしょうゆ味以外にも、しお、みそ、ごまなど各店において創意工夫しています。令和元年、当会には67の加盟店が存在し、それぞれの店にて美味しいラーメンを作ることに精進しておりますので、各店の麺やスープの味の違いを是非お楽しみください。